薬剤名のご入力

薬剤名の誤入力、紛らわしい薬剤名に注意

聞き覚えのない一般名を誤入力

 

ある日、調剤薬局に60代の男性が来られました。県外から息子夫婦と同居するために引っ越して来て初めてクリニックに受診に来られたようです。

 

クリニックでの診察終了後、調剤薬局で「以前から高血圧の薬を飲んでいて、今まで飲んでいた薬と同じものを出してもらった」おっしゃっていました。

 

今まで飲んでいた薬は、これだと「アムロジピン5r 1錠 1日1回朝食後、カンデサルタン4r 2錠 1日2回朝夕食後」と書いてある紙を見せてくれました。

 

しかし、今回処方されたのは、アムロジピン5rとカルデナリン4rでした。

 

カルデナリン4rも高血圧の薬ですが、カンデサルタンとカルデナリンは作用機序が異なり、違う薬です。

 

患者さんの話では、薬を変更するとは医師から聞かされていないし、同じ薬をだすと言われたとのことなので、確認のため医師に疑義照会を行うと医師の処方ミスであることがわかりました。

 

入力ミスでそのまま処方

 

クリニックの医師は、薬を入力する際に、電子カルテ上で誤って「カルデ」と入力してしまい、カルデナリンが表示されたため、そのまま処方してしまったようでした。

 

薬によっては、誤って入力して選択しそうになっても用量のrが異なっていて違うと気付く場合がありますが、今回カンデサルタンとカルデナリン両方に4rの錠剤が存在し、間違えやすくなっていますね。

 

カンデサルタンは商品名ブロプレスの成分名です。医師もブロプレスと聞けば分かるはずの薬だったですが、カンデサルタンという成分名に医師は、聞き覚えがなくこのような処方ミスが生じてしまったようです。

 

3文字以上で入力検索

 

薬剤の入力ミスは、名前が似ている薬剤で起こりやすくなっています。名前が似ている薬剤は多く存在しており、一般名処方が行わるようになって一段と紛らわしくなりました。

 

名前が似ている薬剤の例として

 

  • クラビット⇔クラリシッド
  • タキソール⇔タキソテール
  • スピロペント⇔スピロノラクトン
  • マイスリー⇔マイスタン
  • メイアクト⇔メイラックス

 

など、電子カルテに入力する際に、頭文字2文字で検索するとよく似た名前の薬が多数表示されます。そこで誤って選んでしまうと、処方ミスに繋がります。

 

調剤薬局でも、患者さんに確認をしていますが、新しく処方される薬などは患者さんも名前までは医師から聞かされていないので、薬剤師が間違いを見つけることは難しくなります。

 

クリニックや病院、調剤薬局でも、薬を入力する際には3文字以上で検索することを推奨されています。

 

しかし、3文字以上で入力してもタイプミスをしてしまうと、異なる薬剤名がでてきてしまうので、注意が必要です。

 

処方箋にミスがないか常に疑いのまなざしを忘れずに

 

私たち薬剤師は、処方箋に書いてある薬の数と名前を確認してその通り渡すという仕事を常にしているだけでいいわけではありません。

 

医師の処方箋に間違いがないかどうか、それを確認するのも大切な仕事ですね。

 

いくら優秀な人でも、ミスをすることはあるので、処方箋に書いてある薬だからその通り渡せば問題ないと思ってしまわないようにしないといけません。