患者からの苦情・クレーム

患者さんからの苦情で打たれ強くなる

私の調剤薬局は、最近、院内処方から院外処方へと変更になったクリニックの門前にできた新しい調剤薬局です。

 

新規オープンということもあり、様々なトラブルがあり患者さんからの苦情を頂くこともたくさんあります。

 

「薬の数が違う」「違う種類の薬が混じっていた」などの苦情の場合は、明らかに私たち薬剤師のミスなので、ひたすら謝り、その後同じようなミスが起きないように業務システムを改良するなどの取り組みもできますよね。

 

先日は、こんな苦情がありました。

 

いつものように、調剤された薬を患者さんに渡す際に、服薬状況の確認と合わせて、症状の確認を行うと

 

「どうして医者に話したことと同じことを、ここでも話さないといけないの?」
「申し訳ありません。何か私たち薬剤師もお役に立てることがあればと思いまして」
(気に障ることを言ってしまったのかな。どうしよう。)

 

「以前は、院内で薬を貰えていたのに、薬局まで貰いに来ないといけなくなって、クリニックでもお金を払って、薬局でもお金を払って、どうして同じ薬を貰うのにこんなことしないといけないのか」

 

(院外処方に切り替わって、患者さんの支払いの負担が増えたことに不満があるのかも)
「申し訳ありません。お手数をおかけしてしまいまして」

 

「院内で薬を貰っていた時は、支払いは450円で済んだのに、院外になって今は薬局とクリニックと全部で970円になったんだけど」

 

(院外処方になって、患者さんのお金はふえているんだよね。値段のことを言われと辛い…)

 

「あと、家の近くの別の薬局に処方箋を持って行って、薬を貰ってみたんだけど、そこでもまた少し値段が違うの。どうしてなの?」

 

「ここの薬局の方が少し安いから、今日はここで貰うんだけどね」

 

お金のことをこんなにも率直に言われるのは初めてなので正直戸惑いましたが、きっと患者さんみんなが感じていることなのかもしれません。

 

「院内処方に比べ、院外処方になると患者さんの支払い負担が増えてしまう事は確かです。申し訳なく思っていますが、その分、私たち薬剤師が医師の処方の用量用法をチェックし、患者様がお薬に対して不安なく服用できるサポートを行っていきたいと思っています。」

 

「処方箋の集中率、受付処方箋枚数、薬局の機能に応じて、加算できる保険点数が異なるので、薬局によって料金が異なってくるのだと思います。」
(こんな、説明でわかってもらえるのだろうか?)

 

「まあ、難しいことはよくわからないけど、ここの薬局の方が別の薬局より安いし、これからもここで貰うことにするわね。」

 

「疑問や不明点があれば、その都度お答えしますので、いつでも気軽にお尋ねください。」
(別に私の調剤薬局が薬を安売りしているわけでも、別の薬局が薬を高く売っているわけでもないんだけど、きっと患者さん誤解しているかも)

 

とにかく、疲れた。

 

この患者さんの薬歴には要注意マークがつけられ、特に支払金額については、細心の注意を払い、支払金額が上がる、下がるなど変化がある場合には、必ず説明をするようにと薬局内で伝達が行われました。

 

私も保険点数について勉強して、いつでも説明できるようにしないといけないと思い勉強し始めました。

 

私たち薬剤師がきちんと患者さんの疑問に答えられなければ、患者さんからの信頼は得られないと思います。

 

患者さんからの苦情を受けるとすごく疲れるけど、患者さんからの苦情に一つひとつ対応していくことで、私は鍛えられている気がします。

 

その2.患者さんの「早くして」のプレッシャーがつらい

 

常に患者さんを待たせているという緊張感を背負っての仕事にストレスを感じている薬剤師は私だけでしょうか?

 

「いつになったらお薬ができるの?」
「前回と同じ薬なのになぜこんなに待たされるんだ」

 

(そんなことを言われても、こちらも順番通りに一生懸命、調剤しているのですが)
病院や診療所に比べ、調剤薬局では、待ち時間の不満がでやすいようです。

 

私は、以前病院に勤めていました。

 

私の勤めていた病院は、病床数210床の個人病院で、併設して老人介護施設や老人ホームなどを多く抱えていました。

 

そのため、外来患者さんの多くは、施設に入居しているお年寄りでした。

 

毎日が休日のお年寄りの方々は、時間の流れがゆっくりとしていて薬を急かされることはほとんどありませんでした。

 

病院内の調剤室を覗いて、

 

「部屋に帰ってくるから、薬はまた後で取りに来るわ。」
「明日、デイサービスに来る時に薬も持って帰るから、置いといて」
「施設のペルパーさんに取りに来てもらうから」

 

とか、すぐに持って帰る人でも、気長に待っていてくれていました。

 

不足の薬がある場合でも、

 

「今、足りない薬があるのですが、どうしましょうか?」
(きっと取りに来てくれると言ってくれるよね)

 

「毎週、月水金はデイサービスに来る予定になっているから、その時にもらえば間に合うので、取りに来ます。」
(よかった)

 

など、大抵の場合は、患者さんが取りに来てくれていました。

 

これは、薬剤部が病院と一体化しているためということが大きいとわかったのは、調剤薬局に転職してからでした。

 

患者さんは、病院や医師に対しては、“診て頂いている”という意識が強いようで待ち時間に対しても寛大で、穏やかな対応が多い気がします。

 

特にご高齢の方は、時間の流れがゆっくりですね。

 

調剤薬局の場合、患者さんは、お客さんとして意識が強く、良いサービスを求めています。調剤薬局側もサービス業としても意識レベルが高く、きめ細やかなサービスを提供しています。

 

また、個人クリニックの門前などでは、若い患者さんが多く、仕事に追われている中、時間に追われて受診をしていますよね。

 

みなさん待たされることをすごく嫌います。

 

最近では、調剤薬局の待ち合いでホテルのロビーのような空間を演出されている、ドリンクコーナーを設けて自由に飲みものが飲めるようになっている、など患者さんが快適に待ち時間を過ごせるような工夫がしてある薬局が増えています。

 

これは、薬剤師のストレスを減らすためにも大切なことだと思います。患者さんのイライラは、私たち薬剤師にビシビシと伝わってきてしまいますからね。

 

それでも、待ち時間が長くなってしまい、不機嫌そうな患者さんに薬をお渡しする時には

 

「お待たせしました。」

 

「ホント、今日は、待ち時間が長くて疲れたわ」

 

なんて、嫌味を言われてしまう事もありました。

 

常に最速で仕事をしないといけないので、気が休まることがなく、調剤薬局に転職してからしばらくは、精神的に辛かったです。

 

最初の頃は、忙しさから、変に焦って調剤をしてミスしてしまうこともありました。

 

でも今は、ミスがないように気を付けながら、どんなに忙しくても平常心で集中力を高めて仕事をすることができるようになりました。

 

患者さんの厳しい視線やプレッシャーは辛いけど、その厳しい視線とプレッシャーが、薬剤師を成長させてくれているのかもしれません。